営業所を移転して1ヶ月半。美里営業所の敷地内に10月半ばより建設を進めていた“次世代農業ハウス”が完成間近です。
「次世代農業ハウス」とは
このハウスは各種再生可能エネルギーシステムの設計・販売を行う「日本パワープラント株式会社」様が設計した「がっちりHOUSE 5」です。
次世代農業ライフ&ビジネス情報を配信する「AGRI JOURNAL(アグリジャーナル)」でも大きく紹介されています。
「がっちりHOUSE 5」の特徴とメリット
●台風や積雪に対する抜群の強度
●低価格
●選べる多数のオプション
会津をはじめとする積雪地域で耐候性ハウスを建てる場合と比較して価格が大幅に抑えられ、オプションの太陽光発電設備を付けてもなお、耐候性ハウスより安くなります。
冷房はハウス側面に設置した特殊パッドを湿らせ、気化させることで温度を下げる仕組みです。ファンによって空気を循環させます。
【オプション】太陽光発電設備/冷暖房設備(全自動 PAD&FAN及び電気ヒーター)/遮光カーテンシステム(全自動)/天窓システム(全自動)/灌水・液肥システム(全自動)/LED補光システム(全自動)/集中遠隔監視システム (「AGRI JOURNAL(アグリジャーナル)」より引用)
太陽光発電による「オフグリッドシステム」化も
標準仕様では屋根はポリカーボネイト製ですが、オプションで南面の屋根を透過型の太陽光発電モジュールにすることも可能です。弊社設備も太陽光発電オプションを採用しています。
発電した電力は蓄電池(バッテリー)に貯めることで、発電しない夜間や雨天時も冷暖房その他設備を稼働できます(蓄電池容量は相談可能)。送電線から切り離されて電気的に自立する「オフグリッド」での運用も実現可能です。
弊社に建設したハウスは完全オフグリッドではなく、
①通常は太陽光発電で得た電力を使用
②足りない時間帯は蓄電池に貯めた電力でまかなう
③どうしても足りなければ送電線から供給する
という形を採用しました。送電線に連系してはいますが、太陽光で発電した電気を売電することはできない仕様です。
営農型の太陽光発電設備でも売電で収益を得ることが従来の主流でしたが、今後は売電に頼らない「自家消費型システム」が主流になります。
完全オフグリッドはまだハードルが高いケースが多いのですが、今回のような仕組みであれば、電力が足りなくなった場合の安心を担保しつつ、ほぼオフグリッド型の運用ができると見込んでおります。
施工中の様子。右端が販売元「日本パワープラント(株)」の村田代表。社員・伊藤さんとお二人で直々に施工説明をして下さいました。
積雪地域での初の運用。是非ご見学下さい。
当ハウスをこの仕様で積雪地域に建設するのはこれが最初とのこと。雪が積もらないよう、標準よりも屋根傾斜を急にするなどの設計変更がされています。
また、今回の施工で得た改良点は今後の仕様に反映されるそうで、より施工性・堅牢性が高まります。
当初は日帰りで施工初日のみご説明頂く予定でしたが、急遽会津に宿泊、翌日、さらに翌々日まで施工をご指導くださった日本パワープラント(株)様のご厚意に感謝するとともに、熱意に頭がさがる思いでした。施工にご尽力下さった協力会社の皆様にも感謝申し上げます。
日本パワープラント(株)様の実験棟はすでにありますが、積雪地域でどのような結果が得られるかを実際に自分たちで試し、お客様にご提案したいと考え、今回ハウスを建設いたしました。弊社移転の目的の目玉でもあります。
実際に内部で作物を育てるのは来春頃を予定しております。ご見学をご希望される方は弊社までお気軽にご連絡下さい。ハウス建設につきましても弊社にて承ります。