太陽光発電パネルの「セル」の種類。どんな違いが?

単結晶と多結晶

太陽光発電システムを見比べていると「単結晶シリコン」「多結晶シリコン」といった言葉が出てきます。どのような違いがあるのでしょうか。

「単結晶」と「多結晶」の違い

性能に優れた「単結晶」

単結晶シリコン太陽電池」は歴史と実績を持つ、太陽電池の元祖です。
シリコンの結晶はダイヤモンドと同じ結晶構造を持ちます。そのシリコン結晶が固体中の全体にまんべんなく、三次元的に規則正しく並んだ状態であるため、電子が結晶内部を移動しやすく、シリコンが最大限の能力を発揮できる状態です。
現在実用化されている太陽電池の中で最も変換効率が高い種類です。

製造コストの高さ故に製品が高価という欠点も。
しかし、性能や耐久性の高さから、製品の寿命が長いという優れた特長も持っています。

安価、でも安心性能の「多結晶」

高性能な単結晶シリコン太陽電池ですが、コストや生産性の面で問題がありました。
そこで、低コスト化、量産化のために開発されたのが「多結晶シリコン太陽電池」です。
単結晶は結晶が規則正しく並び、全体が均一でした。一方の多結晶の場合、異なった方面を向いたたくさんの単結晶のブロックがつぎはぎに繋がったような構造です。
つぎはぎに繋がった部分は電子の流れが若干悪くなるため、変換効率は単結晶に比べるとやや劣ります。ですがその差はそれほど大きくなく、単結晶の15~18%に対し多結晶は12~16%です。

単結晶と多結晶の違い
種類単結晶シリコン多結晶シリコン
見た目の特徴単結晶多結晶
配列単結晶の配列
規則正しい
多結晶の配列
規則正しい結晶を繋いだ形
全体としては不規則になる
面積あたりの出力
(変換効率)
15~18%12~16%
製造コスト高い低い

どうしてメーカーごとに変換効率が違うの?

同じ「多結晶」でもメーカーによって差がある

多結晶シリコンは、つぎはぎ部分で電子の流れが鈍り、発電効率が下がります。そのため「つぎはぎ部分が少ない=きれいな連結である単結晶のブロックが大きい」方が発電効率はよくなります。
この部分がメーカー各社の製造方法により差が付き、発電効率を左右している要因なのです。

結晶品質以外の要素―配線、デザイン、表面処理

「タブ」と呼ばれる、セル表面に見られる白い線。この配置や太さを変えることで、受光面の面積が変わる、電気抵抗のロスが減るなどの効果があります。
パネル表面のガラスの反射率を抑えることで、より多くの太陽光を取り込むことも出来ます。

このように各社が様々な工夫を重ね、太陽光発電システムの発電効率は向上してきました。